Elgato Wave MicをZoomやMicrosoft Teamsで使ってみたものの、「声が小さい」「少し遠く聞こえる」「ノイズ抑制を使うと声がこもる」と感じていませんか。
実は、聞きやすい声を作るために複雑なEQや大量のエフェクトは必要なく、マイクの距離と向き、ゲイン、Wave Linkと会議アプリの設定を正しい順番で整えることが重要です。
この記事では、Elgato Wave:3 MK.2やWave Neo、旧Wave:3などを使う人に向けて、Web会議用の設定を7ステップで分かりやすく解説します。
さらに、Auto GainやClipguard、Voice Focus、Wave Link MicrophoneFXの使い方に加えて、ZoomやTeamsとのノイズ抑制の二重処理にも触れます。
機種によって推奨距離や利用できる機能は異なるため、Waveシリーズすべてに同じ数値を当てはめないことも大切です。
設定後のSound Checkまで順番に進めれば、自分の環境に合った自然で聞き取りやすい声へ整えやすくなります。
Elgato Wave Micの設定は7ステップで整えるのが基本
Elgato Wave Micの設定で迷ったら、最初から細かなEQやエフェクトを触る必要はありません。
設置、接続、ゲイン、基本処理、ノイズ対策、会議アプリ、録音確認の7ステップで順番に整えるのが基本です。
特にWeb会議では、派手な音作りよりも「自分の声が安定して聞き取れる状態」を先に作ることが大切です。
なお、Wave:3 MK.2、Wave Neo、旧Wave:3では推奨距離や利用できる機能が異なるため、すべての機種へ同じ数値を当てはめないようにしましょう。
Web会議で聞きやすい声にする7ステップ
Elgato Wave MicをWeb会議向けに設定するなら、次の7ステップで進めると迷いにくくなります。
イメージとしては、写真を加工する前にピントを合わせるのと同じで、まずマイクそのものが声をきちんと拾える状態を作ってから音声処理を追加していきます。
| ステップ | 設定する内容 | 押さえるポイント |
|---|---|---|
| 1 | 距離と向きを整える | Wave:3 MK.2は約10〜20cm、Wave Neoは約8〜12cmを目安に適切な収音面へ話す |
| 2 | PCへ接続する | Wave:3 MK.2はUSBハブを避け、PCへ直接接続するのが公式推奨 |
| 3 | ゲインを調整する | Wave:3 MK.2はAuto Gainを利用でき、手動なら約20dBを開始目安にする |
| 4 | 基本処理を整える | Clipguardやローカットなどを必要に応じて利用する |
| 5 | ノイズや残響を抑える | 必要ならVoice Focusを追加し、効果をかけすぎない |
| 6 | Zoom・Teamsを設定する | 処理済みの声を送る場合はWave Link MicrophoneFXなど正しい入力を選ぶ |
| 7 | 録音して確認する | Sound Checkや会議アプリのテスト機能で実際の聞こえ方を確認する |
最初のステップで特に重要なのが、マイクの距離と向きです。
Wave:3 MK.2は口から約10〜20cm、Wave Neoは約8〜12cmが公式の目安になっています。
たとえば、マイクを50cmほど離したままゲインだけ大きくすると、自分の声だけでなくキーボード音や部屋の反響まで拾いやすくなります。
一方でマイクを適切な距離へ近づければ、声をよりはっきり収音しやすくなるため、その後のノイズ処理も軽く済ませやすくなります。
次にPCへ接続し、必要に応じてWave Linkを使える状態にします。
Wave:3 MK.2では、最高のパフォーマンスを得るためにUSBハブを避け、PCへ直接接続する方法が公式に案内されています。
Wave Neoはソフトウェアなしでも利用できますが、Voice Focusなどのエフェクトやミキシングを利用したい場合はWave Linkを追加できます。
ゲインは、マイクが拾う声の大きさを決める設定です。
Wave:3 MK.2では、本体ダイヤルを5秒間長押しして普段の声量で話すとAuto Gainを利用できます。
手動で設定する場合は約20dBが公式の開始目安ですが、これは絶対的な正解値ではありません。
声量やマイクとの距離によって適切なゲインは変わるため、「20dBにすれば必ず最適」と考えないことが大切です。
ゲインを決めたら、Clipguardやローカットなどの基本的な処理を必要に応じて整えます。
Clipguardは突然大きな声を出したときなどの音割れ対策として利用でき、旧Wave:3では初期状態で有効になっています。
机から伝わる振動音など低いノイズが気になる場合は、旧Wave:1や旧Wave:3でEnhanced Low Cut Filterを利用すると120Hz未満の低域を抑えられます。
さらに背景ノイズや部屋の響きが気になる場合は、Voice Focusを追加する選択肢があります。
ただし、エフェクトは多ければ多いほど聞きやすくなるわけではありません。
Wave LinkのAudio Effectsは処理を追加するほど遅延が累積するため、Web会議では必要な処理だけを使うほうがシンプルです。
Wave Link側で整えた声をZoomやMicrosoft Teamsへ送る場合は、会議アプリ側でWave Link MicrophoneFXなど適切な入力デバイスを選びます。
このとき、Wave Linkと会議アプリの両方で同じようなノイズ抑制をかけると、声が不自然になることがあります。
具体的なZoom・Teams側の設定は後の章で詳しく整理します。
なお、2026年8月時点ではWave Link 3系が現行の開発系統で、Wave Link 2はEOLになっています。
古い解説記事を見ながら設定して画面が一致しない場合は、Wave Linkの世代が違っていないか確認するとよいでしょう。
設定後は録音して実際の聞こえ方を確認する
7ステップの最後で必ず行いたいのが、自分の声を実際に録音して聞くことです。
マイク設定は、画面上の数値だけでは「相手にどう聞こえているか」まで判断できません。
Wave LinkにはSound Checkが用意されており、自分の声を録音して再生できます。
Voice Focusなどのエフェクトをオン・オフしながら同じ録音を比較できるため、「ノイズは減ったけれど声まで細くなった」といった変化にも気づきやすくなります。
Zoomにはマイクをテストする機能があり、Microsoft Teamsでもテスト通話を利用できます。
たとえばVoice Focusの効果量を上げたときは、設定画面を見ただけで終わらせず、一度録音を聞いてみましょう。
ノイズが消えていても、言葉の頭や語尾まで削られているなら処理を弱めたほうが聞きやすい場合があります。
Elgato Wave Micの設定は、7ステップで土台を整え、最後に実際の録音を聞いて仕上げるところまでがセットです。
この流れを押さえておけば、根拠のない固定値や複雑なエフェクト設定に振り回されにくくなります。
Elgato Wave Micは距離・向き・ゲインをどう設定すればいい?
Elgato Wave Micで聞き取りやすい声を作るなら、ゲインを先に触るのではなく、マイクの距離と向きを決めてから音量を調整します。
基本は「マイクを口元へ適切に近づける→正しい収音面へ話す→普段の声量でゲインを決める」という順番です。
この順序を守るだけでも、周囲の音を必要以上に拾ったり、声が遠く聞こえたりする失敗を減らしやすくなります。
マイクを正しい距離と向きに置いてからゲインを調整する
距離と向きは機種ごとに異なり、Wave:3 MK.2なら口から約10〜20cm、Wave Neoなら約8〜12cmが公式の推奨距離です。
すべてのWaveシリーズを同じ距離やゲインで設定するのではなく、使っている機種に合わせて調整することが重要です。
| 機種 | 距離の目安 | 向き・設定のポイント |
|---|---|---|
| Wave:3 MK.2 | 約10〜20cm | マイク上面ではなく正面の収音面に向かって話す |
| Wave Neo | 約8〜12cm | 側面の収音面に向かって話す |
| 旧Wave:3 | 機種専用の一律数値を本資料では確認できず | 距離と普段の声量を基準にゲインを調整する |
Wave:3 MK.2はサイドアドレス型なので、天面へ向かって話すのではなく、正面の収音面へ声を当てます。
マイクを机に置いていると、つい上から話しかけたくなりますが、それではマイクが声を拾いやすい方向から外れてしまいます。
Wave Neoも同様に、正しい側面へ向かって話すことが大切です。
距離についても、マイクを離したままゲインだけ上げる方法はおすすめできません。
マイクから遠ざかるほど、自分の声だけでなくキーボード音や部屋の反響といった周囲の音も相対的に入りやすくなります。
これは、遠くの人の話を聞こうとしてテレビ全体の音量を上げるようなもので、聞きたい声と一緒に余計な音まで大きくしてしまうイメージです。
声が小さいと感じても、最初からゲインを大きく上げず、まず推奨距離に近づけられているか確認してください。
距離と向きを決めたら、普段のWeb会議と同じ声量で話しながらゲインを調整します。
Wave:3 MK.2なら、本体ダイヤルを5秒間長押ししてAuto Gainを起動し、普段どおりの声量で話す方法が利用できます。
自動調整が完了するとLEDリングが緑になり、使用環境に合わせたゲインを設定できます。
手動で調整したい場合は、Wave:3 MK.2では約20dBが公式の開始目安です。
ただし、20dBはゴールではなく、あくまで調整を始める位置と考えてください。
声が大きい人と小さい人、口元から10cmで使う人と20cmで使う人では、必要なゲインが同じとは限りません。
「何dBが正解か」を探すより、正しい距離で普段の声を出し、その状態にゲインを合わせるほうが再現性の高い設定になります。
Auto Gain・Clipguard・ローカットは必要なものだけ使う
ゲインを整えたあとは、音質を良くするために機能を全部オンにするのではなく、困っている症状に合うものだけ使います。
Auto Gainは入力音量の調整、Clipguardは音割れ対策、ローカットは低い振動音の軽減というように、それぞれ役割が異なります。
| 機能 | 主な役割 | 使う場面 |
|---|---|---|
| Auto Gain | ゲインを自動調整する | Wave:3 MK.2で最初のゲイン設定を簡単に行いたいとき |
| Clipguard | 大きな入力による音割れを抑える | 笑い声など一時的に声量が上がる場面に備えたいとき |
| Enhanced Low Cut Filter | 120Hz未満の低域を抑える | 旧Wave:1や旧Wave:3で机の振動など低いノイズが気になるとき |
Clipguardは、急に大きな声が入ったときのクリッピング(入力が大きすぎて音がひずむ現象)を防ぐための機能です。
旧Wave:3では初期状態で有効になっており、Elgatoも有効のまま利用することを推奨しています。
Wave:3 MK.2では、この仕組みがClipguard 2.0へ進化しています。
Web会議では普段は落ち着いて話していても、笑った瞬間や少し強調して話した瞬間だけ声量が跳ね上がることがあります。
Clipguardは、そのような一時的な大音量への保険のような役割を果たします。
一方、旧Wave:1や旧Wave:3で机から「ゴトゴト」という振動や低い環境音が入る場合は、Enhanced Low Cut Filterが候補になります。
この機能は120Hz未満の低域を抑えるため、キーボード操作などによる机の振動や、低い車両音などの軽減を目的に利用できます。
低いノイズに困っていない場合までローカットを使うと、声に含まれる低音も減るため、常にオンが正解という機能ではありません。
Wave:3 MK.2にはローカットのほか、エキスパンダー、コンプレッサー、EQなどのオンボードDSPも用意されています。
ただし、Web会議で必要なのはスタジオのような複雑な音作りではなく、相手が無理なく言葉を聞き取れることです。
そのため、まず距離とゲインを整え、困っている症状がある場合だけ追加処理を検討するほうが設定を追い込みやすくなります。
Elgato Wave Micの基本設定では、正しい設置とゲインが土台で、Clipguardやローカットはその土台を必要に応じて補助する機能と考えると分かりやすいです。
Zoom・TeamsでElgato Wave Micを使うときの設定は?
ZoomやMicrosoft TeamsでElgato Wave Micを使うときは、マイク本体の調整だけでなく、会議アプリ側でどの入力を選ぶかが重要です。
Wave LinkでVoice Focusなどの処理を加えた声を相手へ届けたい場合は、会議アプリの入力をWave Link MicrophoneFXに設定し、同じ種類の音声処理を二重にかけないことが基本です。
マイクの音が正常でも、ZoomやTeams側の設定が重複すると、声がこもる、語尾が切れる、音量が勝手に変わるといった問題につながることがあります。
Wave Link MicrophoneFXを入力デバイスに設定する
Wave Linkで加工したマイク音声をWeb会議へ送るなら、ZoomやTeamsのマイク入力としてWave Link MicrophoneFXを選択します。
MicrophoneFXは、マイクの声にWave Linkで適用したエフェクトを含めて、別のアプリへ渡すための出力です。
たとえばWave Link内でVoice Focusを有効にしていても、Zoom側で物理的なWaveマイクそのものを直接選んでいれば、意図した処理済み音声が使われない場合があります。
| 使いたい音声 | 会議アプリで選ぶ入力 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| Wave Linkで処理したマイク音声 | Wave Link MicrophoneFX | Voice Focusなどのエフェクトが反映されているか確認する |
| Waveマイクの素の音声 | 使用しているWaveマイク本体 | Wave Link側のエフェクトは基本的に経由しない |
| 配信用ミックスなど別の処理済み音声 | 用途に対応するWave Link出力 | 会議相手に不要なPC音まで送らないよう入力先を確認する |
Web会議だけで使うなら、マイク音声と必要なエフェクトだけを送れるMicrophoneFXは分かりやすい選択肢です。
設定後は、ZoomのマイクテストやTeamsのテスト通話を使い、本当に狙った入力が選ばれているか確認しましょう。
入力デバイス名が似ていると、設定画面では合っているつもりでも別の出力を選んでいることがあります。
Wave LinkでVoice Focusをオンにしただけでは設定完了ではなく、ZoomやTeams側で処理済み音声を受け取る入力先まで合わせる必要があります。
Voice Focusと会議アプリのノイズ抑制を二重にかけない
Wave LinkのVoice Focusを使う場合に特に注意したいのが、ZoomやTeams側のノイズ抑制との重複です。
Voice Focusは、背景ノイズだけでなく部屋の残響も低減するAI音声処理です。
ElgatoはTeamsやDiscordなどでVoice Focusを使用する際、アプリ側の組み込みノイズ抑制を無効にするよう案内しています。
複数のノイズ抑制が同じ声を続けて処理すると、人の声までノイズと判断されて削られたり、声がこもったり途切れたりする場合があるためです。
| 設定項目 | 確認したいこと | Voice Focus使用時の考え方 |
|---|---|---|
| Teamsのノイズ抑制 | 既定で有効になっている | Voice Focusと重複しないようオフを検討する |
| ZoomのNoise removal | ノイズ抑制などの音声処理が行われる | Voice Focusとの処理重複を比較して判断する |
| Zoomの自動マイク音量調整 | Zoomが入力音量を自動で変更する | Wave側でゲインを固定したい場合は役割の重複を確認する |
Microsoft Teamsではノイズ抑制が既定でオンになっているため、Wave Link側の設定だけ見ていると二重処理に気づかないことがあります。
ZoomにもNoise removalがあり、標準状態でも音声処理が行われます。
ただし、ZoomやTeamsのすべての音声処理を必ずオフにすればよい、という一律のルールではありません。
たとえばスピーカーから会議音声を流している環境では、エコー対策まで無条件に外すと別の問題が起きる可能性があります。
まず重複しているノイズ抑制を整理し、実際の録音やテスト通話を聞きながら判断するのが安全です。
Voice Focusの強さについても、最大にすれば必ず聞きやすくなるわけではありません。
部屋のノイズが少ないのに強く処理すると、声の自然さまで失われる可能性があるため、必要な範囲だけ適用します。
なお、Zoomなどのアプリによってマイクのゲインが勝手に変わる場合は、対応する旧WaveマイクなどでWave Gain Lockを利用できます。
Wave Gain Lockは第三者アプリからWaveマイクのゲインを変更されないようにする機能で、Zoomなどの自動ゲイン制御への対策としてElgatoが案内しています。
「昨日はちょうどよかったのに、今日は声が急に大きい」という場合は、Wave側だけでなく会議アプリの自動マイク音量調整も確認してください。
また、Wave LinkのAudio Effectsは追加するほど処理遅延が累積します。
Elgatoの案内では、単純なノイズゲートで約10ms、複雑なノイズ抑制やボーカル処理では50〜100ms程度の追加遅延が生じる場合があります。
Web会議ではエフェクトの数を増やすこと自体が目的ではないため、必要な処理だけに絞るほうが扱いやすくなります。
Zoom・Teamsで聞きやすい声を作るコツは、Wave Link MicrophoneFXで処理済みの声を正しく渡し、Wave側と会議アプリ側で同じノイズ処理や音量調整を重ねないことです。
Elgato Wave Micの音が小さい・こもる・途切れるときはどう直す?
Elgato Wave Micを設定しても声が小さい、遠い、こもる、途切れると感じる場合は、症状ごとに原因を切り分けると直しやすくなります。
基本は、声が小さいなら設置距離、こもる・途切れるなら音声処理の重複を先に疑うことです。
いきなりゲインやエフェクトを大きく変更するのではなく、原因になりやすい項目から順番に確認しましょう。
| 症状 | 最初に確認すること | 主な対処 |
|---|---|---|
| 声が小さい・遠い | マイクとの距離と向き | 推奨距離へ近づけ、収音面へ正しく話してからゲインを再調整する |
| 声がこもる | ノイズ抑制の重複 | Voice FocusとZoom・Teams側のノイズ処理を整理する |
| 声が途切れる | 音声処理の強さや重複 | Voice Focusなどの処理量を下げ、不要なエフェクトを減らす |
| 音量が勝手に変わる | 会議アプリの自動音量調整 | 自動マイク音量設定を確認し、対応機種ではWave Gain Lockも検討する |
| 低い振動音が入る | 机や周囲から伝わる低域ノイズ | 対応する旧WaveマイクではEnhanced Low Cut Filterを検討する |
声が小さい・遠いときはゲインより先に設置距離を見直す
Elgato Wave Micの声が小さく聞こえるときは、まずゲインではなくマイクとの距離を確認します。
Wave:3 MK.2は口から約10〜20cm、Wave Neoは約8〜12cmが公式に案内されている目安です。
さらに、Wave:3 MK.2はマイク上面ではなく正面へ向かって話し、Wave Neoも適切な側面の収音方向へ声を当てます。
マイクが遠すぎたり収音面から外れていたりすると、声そのものが十分に入らないため、ゲインだけ上げても根本的な改善になりません。
たとえばマイクを机の奥に置いたままゲインを大きくすると、声だけでなくキーボード音や部屋の響きまで一緒に持ち上がりやすくなります。
これは、小さく写った被写体を無理に拡大するようなもので、欲しい情報と一緒に余計なものまで目立ってしまう状態です。
「声が小さいからゲインを上げる」ではなく、「正しい距離と向きになっているか確認してからゲインを決める」という順番を守りましょう。
Wave:3 MK.2なら、設置を整えたあとにAuto Gainを使うとゲイン調整を進めやすくなります。
本体ダイヤルを5秒間長押しし、普段のWeb会議と同じくらいの声量で話して調整します。
手動で設定する場合は約20dBが開始目安ですが、この数値を全員に共通する最適値として固定する必要はありません。
声量やマイクとの距離、部屋の環境によって適切なゲインは変わるため、最終的には実際の聞こえ方で調整します。
旧Wave:3やWave Neoについても、Wave:3 MK.2の約20dBという値をそのまま適用するのではなく、それぞれの環境に合わせて設定することが大切です。
声が小さい・遠いときの最優先チェックは「ゲイン値」ではなく、「マイクが声を拾いやすい位置にあるか」です。
声がこもる・途切れるときはエフェクトと自動音声処理を減らす
声がこもる、言葉の頭や語尾が欠ける、途中で不自然に途切れる場合は、ノイズ処理を強くしすぎていないか確認します。
特にWave LinkのVoice Focusと、ZoomやTeams側のノイズ抑制を同時に使っている場合は注意が必要です。
Voice Focusは背景ノイズや残響を低減するための機能ですが、会議アプリ側でも同じような処理を行うと、声が何度も加工される状態になります。
Teamsではノイズ抑制が既定で有効になっているため、Voice Focusを追加しただけで意図せず二重処理になる場合があります。
ZoomにもNoise removalがあり、ノイズ抑制などの処理が行われます。
Voice Focusを使っているのに声が急にこもった場合は、Voice Focusそのものを疑う前に、会議アプリ側でもノイズ抑制が動いていないか確認してください。
Voice Focusの効果量も、最大にすれば必ず良くなるわけではありません。
背景ノイズを取り除こうとして処理を強くしすぎると、人の声に含まれる小さな成分まで削られ、不自然に聞こえる可能性があります。
処理を弱くした状態から始め、Sound Checkやテスト通話を聞きながら必要な範囲まで上げるほうが調整しやすくなります。
さらに、Wave LinkではAudio Effectsを追加するほど処理遅延が累積します。
Elgatoの案内では、単純なノイズゲートでも約10ms、複雑なノイズ抑制やボーカル処理では50〜100ms程度の追加遅延が生じる場合があります。
Web会議では、EQ、コンプレッサー、ノイズ処理などを何段も重ねること自体にメリットがあるわけではありません。
必要なエフェクトだけを残すほうが、トラブルの原因を切り分けやすく、声も自然に保ちやすくなります。
また、音量が会議の途中で勝手に変わる場合は、Zoomなどの自動マイク音量調整も確認します。
対応する旧WaveマイクなどではWave Gain Lockを利用すると、第三者アプリからマイクのゲインを変更されるのを防げます。
一方で、机から伝わる低い振動音が気になる場合は、対応する旧Wave:1や旧Wave:3でEnhanced Low Cut Filterを利用する方法があります。
Enhanced Low Cut Filterは120Hz未満を抑えるため、机の振動や低い環境音への対策になりますが、低域ノイズが問題でなければ無理にオンにする必要はありません。
症状ごとに設定をひとつずつ変えたら、Wave LinkのSound CheckやZoom・Teamsのテスト機能で聞き比べます。
複数の設定を一度に変更すると、どの調整が改善につながったのか分からなくなるためです。
Elgato Wave Micのトラブルは、エフェクトを追加して直そうとするより、「設置を正す」「重複した処理を減らす」「実際に録音して比べる」の順で確認すると原因を見つけやすくなります。
まとめ|Elgato Wave Micの設定は設置・ゲイン・会議アプリの3点を整えればいい
Elgato Wave Micの設定は、細かなエフェクトを先に触るより、設置、ゲイン、会議アプリの順に整えるほうが失敗しにくくなります。
Web会議で聞きやすい声を作る基本は、マイクを正しい位置に置き、適切なゲインを決め、ZoomやTeamsとの音声処理の重複をなくすことです。
最後に実際の声を録音して確認すれば、数値だけに頼らず自分の環境に合った設定へ仕上げられます。
| 確認項目 | 基本の考え方 | 見直すポイント |
|---|---|---|
| 設置 | 正しい距離と収音方向を優先する | Wave:3 MK.2は約10〜20cm、Wave Neoは約8〜12cmを目安にする |
| ゲイン | 設置を決めてから普段の声量で調整する | Wave:3 MK.2はAuto Gainを使え、手動では約20dBが開始目安 |
| 基本処理 | 困っている症状に必要な機能だけ使う | Clipguard、ローカット、Voice Focusなどをむやみに重ねない |
| Zoom・Teams | 処理済み音声を使うなら正しい入力を選ぶ | Wave Link MicrophoneFXと会議アプリ側のノイズ抑制を確認する |
| 最終確認 | 実際の再生音で判断する | Sound Check、Zoomのマイクテスト、Teamsのテスト通話を活用する |
まず覚えておきたいのは、マイクとの距離と向きが音作りの土台になるということです。
Wave:3 MK.2では口から約10〜20cm、Wave Neoでは約8〜12cmが公式に案内されており、どちらも正しい収音面へ向かって話す必要があります。
マイクが遠い状態でゲインだけ大きくすると、自分の声だけでなくキーボード音や部屋の響きまで拾いやすくなります。
声が小さいときは、ゲインを上げる前にマイクの位置を確認するのが最優先です。
設置が決まったら、普段のWeb会議と同じくらいの声量でゲインを調整します。
Wave:3 MK.2ならダイヤルを5秒間長押ししてAuto Gainを利用でき、手動の場合は約20dBから調整を始められます。
ただし、20dBはすべての人やWaveシリーズに共通する正解ではありません。
声量やマイクとの距離が違えば必要なゲインも変わるため、固定値に合わせるより実際の音を基準にすることが大切です。
Clipguardやローカット、Voice Focusといった機能についても、全部オンにする必要はありません。
Clipguardは音割れ対策、ローカットは低い振動音への対策、Voice Focusは背景ノイズや残響の低減というように、それぞれ役割が異なります。
たとえるなら、工具箱の道具を全部同時に使うのではなく、今起きている問題に合う道具だけを取り出すイメージです。
ZoomやMicrosoft Teamsで使う場合は、Wave Link側だけで設定を終わらせないことも重要です。
Voice Focusなどで加工した声を会議へ送るなら、入力デバイスとしてWave Link MicrophoneFXを選びます。
さらに、Voice FocusとTeamsやZoom側のノイズ抑制が重複していないか確認しましょう。
ノイズ処理を何重にもかけると、声がこもったり、言葉の一部が途切れたりする場合があります。
音量が勝手に変化する場合は、Zoomなどの自動マイク音量調整も確認し、対応する旧WaveマイクではWave Gain Lockを利用する方法もあります。
設定をひと通り終えたら、Wave LinkのSound Checkや会議アプリのテスト機能で自分の声を聞いてみましょう。
ノイズが少ないかだけでなく、言葉がはっきり聞こえるか、声が不自然に細くなっていないか、語尾が欠けていないかまで確認すると調整しやすくなります。
Elgato Wave Micの設定で迷ったら、「正しく置く」「ゲインを合わせる」「音声処理を重ねすぎない」「最後に録音を聞く」という流れに戻れば、原因を切り分けやすくなります。
複雑な設定を覚えることより、自分の声と環境に合わせて必要な項目だけを一つずつ調整することが、Web会議で聞き取りやすい声への近道です。

