「Edgeの設定をいじっても、ポップアップが開かない…」そんな悩みにハマっていませんか?
実は、Windows 11のIEモードでは、ポップアップの制御を行っているのはEdgeではなく、古き良き「インターネットオプション」なんです。
この記事では、業務システムの印刷やログイン画面が開かないときに役立つ、ポップアップブロック解除の手順を初心者にもわかりやすく解説。
「全サイトを許可する」一時対応から、「特定サイトのみ許可」「信頼済みサイト登録」「GPOによる一括管理」まで、状況に応じたベストな方法をまとめました。
この記事さえ読めば、もうIEモードのポップアップトラブルで迷うことはありません。
IEモードでポップアップが開かない原因を理解しよう

まず最初に押さえておきたいのは、「なぜIEモードではポップアップが開かないのか?」という根本原因です。
ここを理解しておくと、後の設定手順がぐっと分かりやすくなります。
実は、多くの人が「Edgeの設定画面を操作すれば直る」と思い込み、時間を無駄にしてしまうんです。
Edgeの設定では解決しない理由
Edgeの設定画面で「ポップアップとリダイレクトの許可」を変更しても、IEモードでは全く効果がありません。
その理由は、IEモードで動いているサイトはEdgeではなく、Internet Explorer(IE)のエンジンで動作しているからです。
つまり、Edgeの設定変更は“着ぐるみの外側”を触っているだけで、中の仕組みには届いていないというわけです。
IEモードの制御は「インターネットオプション」が本体という点を、まず覚えておきましょう。
IEモードの「二重構造」とは何か
Edgeは一見、ひとつのブラウザに見えますが、実際にはChromiumエンジンとMSHTMLエンジンという2つの頭脳を持っています。
通常のWebサイト(YouTubeやGoogleなど)はChromiumで処理されますが、社内システムなど古い技術を使うサイトはMSHTML(旧IE)で動いています。
この切り替えが「IEモード」です。
見た目はEdgeでも、実際の動作はIEという“二重構造”になっているため、ポップアップの設定も別々に管理されているのです。
| 項目 | Edge(通常モード) | Edge(IEモード) |
|---|---|---|
| 使用エンジン | Chromium(Chromeと同じ) | MSHTML(IE11と同じ) |
| 設定場所 | Edgeの設定メニュー | インターネットオプション |
| ポップアップ許可 | Cookieとサイトのアクセス許可 | プライバシータブから設定 |
| ActiveX動作 | 非対応 | 対応(設定により動作) |
ポップアップを制御している本当の設定場所
IEモードでのポップアップ制御は、すべて「インターネットオプション」で行われます。
この設定は、昔のIEとまったく同じ構造で、Edgeとは独立しています。
つまり、IEモードでウィンドウが開かないときは、Edgeではなくこの「インターネットオプション」側を見直すことが唯一の正解です。
Edge側を何時間触っても解決しない――この点を理解しておくと、次章以降の設定手順が格段にスムーズになります。
インターネットオプションを最速で開く方法

ここでは、IEモードの設定を変更するための入口「インターネットオプション」を開く方法を紹介します。
Windows 11では設定画面の場所が複雑になっており、「どこにあるのかわからない」という方が非常に多いです。
でも安心してください。プロが現場で使う“魔法のコマンド”を使えば、最短3秒で開くことができます。
魔法のコマンド「inetcpl.cpl」の使い方
「インターネットオプション」は、Windowsの内部プログラムとして存在しており、直接起動するコマンドが用意されています。
そのコマンドがinetcpl.cplです。
このコマンドを使えば、コントロールパネルを探し回る必要はありません。
以下の手順で実行してみましょう。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| ① | キーボードで「Windowsキー+R」を押す。 |
| ② | 表示された「ファイル名を指定して実行」ウィンドウに「inetcpl.cpl」と入力。 |
| ③ | Enterキーまたは「OK」をクリック。 |
すると、一瞬で「インターネットのプロパティ」画面が開きます。
これはWindowsの深層部にある設定画面へのショートカットのようなもので、覚えておくと他のトラブル対応にも使えます。
inetcpl.cpl = インターネットオプションを即起動する魔法の呪文と覚えておきましょう。
代替手順:検索やEdgeメニューから開く方法
もしコマンドを使うのが不安な場合や社内PCで制限がかかっている場合は、他の方法でも開くことができます。
次のどちらかを試してみましょう。
| 方法 | 手順 |
|---|---|
| タスクバー検索から開く | 画面下の虫眼鏡アイコンをクリック → 「インターネットオプション」と入力 → 結果をクリック。 |
| Edgeメニューから開く | Edge右上の「…」メニュー → 「その他のツール」 → 「インターネットオプション」を選択。 |
ただし、Edgeメニューに「インターネットオプション」が表示されないバージョンもあります。
その場合は、検索またはコマンド実行を使うのが確実です。
手順を探す時間が一番もったいないので、このコマンドをブックマークしておくのもおすすめです。
【初級編】すべてのサイトで一時的にポップアップを許可する

ここからは、実際にポップアップブロックを解除する手順を解説していきます。
「とにかく今すぐ開けるようにしたい!」という方は、この方法で最速で解決できます。
ただし、この設定はセキュリティリスクを伴うため、一時的な利用に留めるのが鉄則です。
インターネットオプション「プライバシー」タブの設定方法
まずは「インターネットのプロパティ(インターネットオプション)」を開きます。
前章の手順で開いたら、上部のタブから「プライバシー」を選択してください。
この中に「ポップアップブロックを有効にする(B)」という項目があります。
初期状態ではチェックが入っており、これが原因でウィンドウが開かなくなっています。
次の表を参考に、設定を変更しましょう。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| ① | 「プライバシー」タブを開く。 |
| ② | 「ポップアップブロックを有効にする(B)」のチェックを外す。 |
| ③ | 右下の「適用」→「OK」をクリック。 |
これで、すべてのサイトでポップアップが許可される状態になります。
この設定で開くようになれば、問題はインターネットオプション側にあったことが確定です。
設定を反映させる再起動手順
設定変更を行ったあとは、必ずMicrosoft Edgeを完全に終了させてください。
タブを閉じるだけではなく、タスクバーに残っているEdgeのアイコンを右クリックし、「ウィンドウを閉じる」を選択するのが確実です。
その後、再度Edgeを起動して目的のサイトにアクセスします。
これで新しいウィンドウが開けば、ポップアップブロックは解除されています。
全許可設定のリスクと注意点
この方法は最もシンプルで即効性がありますが、すべてのサイトに対してポップアップを許可してしまいます。
悪意のある広告サイトや、不正なスクリプトを含むサイトまで開くリスクがあるため、常用はおすすめできません。
業務利用中にだけ一時的に許可し、作業後は必ず元に戻すようにしましょう。
次の章では、より安全に「特定の業務サイトだけ」を許可する方法を紹介します。
セキュリティと利便性を両立させる設定を、一緒に見ていきましょう。
【中級編】特定の業務サイトだけポップアップを許可する

ここからは、より安全で実用的な設定方法を紹介します。
すべてのサイトを許可するのではなく、必要な業務システムなどの特定サイトだけポップアップを許可する方法です。
この設定を行うことで、セキュリティを保ちながら快適に業務を行うことができます。
ホワイトリストの登録手順
まず、「インターネットオプション」を開き、「プライバシー」タブを選択します。
「ポップアップ ブロックを有効にする(B)」にチェックを入れたまま、すぐ横にある「設定(E)」ボタンをクリックします。
すると「ポップアップ ブロックの設定」という新しいウィンドウが開きます。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| ① | 「ポップアップ ブロックを有効にする(B)」をオンにしたままにする。 |
| ② | 「設定(E)」ボタンをクリック。 |
| ③ | 「許可するWebサイトのアドレス(W)」に対象サイトのURLを入力。 |
| ④ | 「追加(A)」ボタンをクリックして登録。 |
| ⑤ | リストに追加されたことを確認し、「閉じる」→「OK」で完了。 |
この設定を行うことで、必要なサイトだけが安全にポップアップを開けるようになります。
URL指定のコツと失敗しないポイント
業務システムなどでは、ログイン後にURLが変化するケースが多くあります。
そのため、個別ページ(例:login.html)を登録しても、ログイン後の画面でポップアップが開かない場合があります。
そんなときは、次のように設定してみてください。
| 状況 | おすすめ登録方法 |
|---|---|
| 複数ページでURLが変わる | ドメイン部分(例:https://example.com)だけ登録する。 |
| httpとhttpsが混在している | 両方のプロトコル(http:// と https://)を登録しておく。 |
| 社内システムでサブドメインを使っている | 親ドメイン(例:https://*.example.co.jp)を登録する。 |
登録後にうまく動かない場合は、対象URLの一段上の階層を追加登録するのも効果的です。
「どのURLを登録すればいいのか分からない」ときは、IT管理者に確認するのが確実です。
「ブロックレベル」を調整する裏技
「ポップアップ ブロックの設定」画面の下部には、「ブロック レベル(L)」という項目があります。
ここでポップアップの制限度合いを調整できます。
| 設定レベル | 内容 |
|---|---|
| 高 | すべての自動ポップアップをブロック(最も厳しい設定) |
| 中(既定) | ほとんどの自動ポップアップをブロックする(推奨) |
| 低 | 安全なサイトからのポップアップを許可する(柔軟) |
「ホワイトリストに登録しているのに開かない…」という場合は、この設定を一時的に「低」に変更して試すと、正常に動作することがあります。
ただし、設定を変える前には不審なサイトを開いていないことを確認しましょう。
これで、信頼できる業務サイトだけを安全に許可できる環境が整いました。
次の章では、それでも解決しない場合に試す「上級者向けの信頼済みサイト設定」を紹介します。
【上級編】信頼済みサイトに登録して根本解決する方法

ここまでの手順を試しても、まだポップアップが開かない場合は「信頼済みサイト」への登録を行いましょう。
これはWindowsが「このサイトは安全だから制限を緩めても大丈夫」と認識する設定で、ポップアップやActiveXがブロックされる根本原因を解消できます。
特に、社内システムや電子申請系サイトでは、この設定が効果的です。
ゾーン設定で信頼サイトを追加する手順
まずは、インターネットオプションの「セキュリティ」タブを開きます。
画面中央に「インターネット」「ローカルイントラネット」「信頼済みサイト」「制限付きサイト」の4つのゾーンが表示されます。
ここで緑色のチェックマークが付いた「信頼済みサイト」をクリックしてください。
次に「サイト(S)」ボタンを押し、以下の手順で登録を進めます。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| ① | 「信頼済みサイト」ゾーンを選択する。 |
| ② | 「サイト(S)」ボタンをクリック。 |
| ③ | 「このWebサイトをゾーンに追加する(D)」欄に対象のURLを入力。 |
| ④ | 「追加(A)」ボタンをクリック。 |
| ⑤ | リストに追加されたら「閉じる」→「OK」で保存。 |
もし、「このゾーンにはhttpsが必要です」というエラーが出る場合は、下にある「このゾーンのサイトにはすべてサーバーの確認(https:)を必要とする」のチェックを外して再度追加してください。
SSL化されていない社内システムの場合、この設定を外さないと登録できません。
「レベルのカスタマイズ」でポップアップを完全許可する
サイトを信頼済みに登録しても、内部設定でポップアップがブロックされる場合があります。
そんな時は「信頼済みサイト」ゾーンが選択された状態で、下の「レベルのカスタマイズ(C)」ボタンをクリックします。
一覧が表示されたら、下の方までスクロールして「その他」カテゴリ内にある「ポップアップ ブロックの使用」を探してください。
この項目を「無効にする」に設定し、「OK」を押します。
警告メッセージが表示されても「はい」を選択して続行します。
| 設定項目 | 推奨値 |
|---|---|
| ポップアップ ブロックの使用 | 無効にする |
| ActiveXコントロールとプラグイン | 有効または「ダイアログを表示」 |
| スクリプトの実行 | 有効にする |
この設定を行うことで、信頼済みサイト内のすべてのポップアップが確実に開くようになります。
セキュリティを維持したまま確実に動作させたい場合の最終手段として非常に有効です。
ActiveXやスクリプトが原因の場合の対処法
古い業務システムでは、ポップアップ自体がActiveXコントロールを呼び出す仕組みになっていることがあります。
この場合、「信頼済みサイト」登録に加えて、「ActiveXコントロールとプラグイン」セクションの設定を確認しましょう。
特に次の3項目は「有効」または「確認の上で有効」にしておくことをおすすめします。
- ActiveXコントロールのダウンロード
- 署名済みActiveXコントロールの実行
- スクリプトでの安全でない操作の許可
この設定により、ActiveXを必要とする古い印刷画面や申請画面も正しく動作するようになります。
ただし、セキュリティ上のリスクもあるため、信頼できる社内サイトのみに限定して使用してください。
トラブルが続くときの最終チェックリスト

ここまでの設定をすべて試しても、まだポップアップが開かない場合は、別の要因が干渉している可能性があります。
特にWindows 11や企業PCでは、複数のセキュリティ層が重なっており、見落としがちな“隠れた犯人”が潜んでいることがあります。
この章では、最後の切り札として試してほしいチェックリストを紹介します。
Edge設定やセキュリティソフトの干渉を確認
IEモードを使っていても、Edge本体の設定が影響しているケースがあります。
念のため、Edgeのアドレスバーに以下を入力して確認してみましょう。
edge://settings/content/popups
ここで業務サイトが「許可」リストに追加されていなければ、手動で追加してください。
また、ウイルス対策ソフト(ウイルスバスター、ESET、ノートンなど)がポップアップをブロックしている場合もあります。
一時的にソフトを停止して動作を確認してみると、原因を切り分けやすくなります。
| チェックポイント | 確認方法 | 対応策 |
|---|---|---|
| Edgeのポップアップ設定 | edge://settings/content/popups | 業務サイトを「許可」に追加 |
| セキュリティソフト | 保護機能の一時停止 | 動作確認後、除外設定を行う |
| ファイアウォール | 特定ポートの通信制限 | ネットワーク管理者に確認 |
セキュリティソフトがブロックしているケースが最も多いので、まずはここから確認すると良いでしょう。
アドオン・ツールバー・iframeの影響を見直す
古いアドオンやツールバーが、IEモードの動作を妨げていることもあります。
「インターネットオプション」→「プログラム」タブ→「アドオンの管理」を開き、不要なアドオンを無効化してみましょう。
また、ポップアップがiframe内(ページの中に別のページが埋め込まれている構造)で動いている場合も注意が必要です。
親ページのドメインだけでなく、埋め込み先(iframe側)のドメインも「許可リスト」に登録する必要があります。
| 原因 | 対処法 |
|---|---|
| 古いツールバー(Google/Yahooなど) | アドオンの管理で無効化 |
| iframe内のポップアップ | 埋め込み元ドメインも許可登録 |
| 拡張機能の競合 | Edgeの拡張を一時的に無効化 |
問題切り分けのコツと実践例
もし原因がわからない場合は、次の手順で「どこに問題があるか」を切り分けましょう。
- ① Edgeを通常モードで開き、同じURLで試してみる。
- ② 他のブラウザ(ChromeやFirefox)で同様に開けるか確認する。
- ③ 別のPCで同じサイトにアクセスしてみる。
- ④ 新しいユーザープロファイルでEdgeを起動して確認する。
これで問題がIEモード特有のものなのか、システム全体のものなのかを切り分けることができます。
「どこまで動くか」を順に試すことが、最短で原因を見つけるコツです。
次章では、企業や情シス担当者向けに、グループポリシー(GPO)を使った一括管理方法を紹介します。
【管理者向け】GPOとエンタープライズサイトリストで一括管理

ここからは、企業の情報システム部門や管理者向けの内容です。
複数台のPCに手動で同じ設定を適用するのは現実的ではありませんよね。
そんなときに役立つのがグループポリシー(GPO)とエンタープライズサイトリストです。
これらを使えば、IEモードのポップアップ許可を全社的に一括配布・管理できます。
グループポリシーでの設定パスと推奨値
まずはGPOを利用した設定方法を確認しましょう。
ドメイン環境で「グループポリシー管理エディター」を開き、次のパスをたどります。
| 設定カテゴリ | パス |
|---|---|
| ポップアップ許可リスト | ユーザーの構成 → ポリシー → 管理用テンプレート → Windows コンポーネント → Internet Explorer → インターネット コントロール パネル → プライバシー ページ |
| サイトのゾーン割り当て | ユーザーの構成 → ポリシー → 管理用テンプレート → Windows コンポーネント → Internet Explorer → セキュリティ ページ |
ここで次のポリシーを有効に設定します。
- ポップアップ ブロックを無効にする:有効にすると、ポップアップブロック機能を全社的にオフにできます。
- サイトごとのポップアップ許可一覧:ドメインごとにポップアップを許可する設定をリスト化して配布可能。
- サイトとゾーンの割り当て一覧:特定サイトを「信頼済みサイト(Zone 2)」に登録する。
特に「サイトとゾーンの割り当て一覧」は便利で、値に「2」を指定することで信頼済みサイトとして登録されます。
管理者が一度設定すれば、全ユーザーが同じ環境で安全にIEモードを利用できるのがGPOの最大の利点です。
XMLによるIEモードサイトリストの活用方法
すでにEdgeのIEモードをエンタープライズモードサイトリスト(XMLファイル)で管理している場合は、その仕組みを併用しましょう。
Microsoftが提供する「Enterprise Mode Site List Manager」を使えば、どのサイトをIEモードで開くかを一括で管理できます。
手順の概要は以下の通りです。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| ① | Enterprise Mode Site List Managerを起動。 |
| ② | 対象サイトを追加し、「Open in IE11」を指定。 |
| ③ | XMLファイルをエクスポートして共有サーバーに配置。 |
| ④ | Edgeのポリシーで「SiteListPath」を設定して適用。 |
これにより、指定サイトが自動的にIEモードで開かれるようになります。
ただし、XMLではポップアップ許可設定そのものは制御できないため、GPOの「信頼済みサイト登録」と組み合わせるのがベストプラクティスです。
テンプレート更新の注意点と最新管理手法
Windows 11移行後、古いADMXテンプレートを使っていると設定が正しく反映されないことがあります。
そのため、Microsoft公式サイトから最新版の「Microsoft Edge Policy Templates」をダウンロードし、ドメインコントローラーのCentral Storeに配置しましょう。
| 確認項目 | 推奨対応 |
|---|---|
| ADMXテンプレートのバージョン | 最新版(Microsoft公式サイトより入手) |
| ポリシー適用確認 | gpupdate /force コマンドで更新 |
| エラー発生時 | イベントビューアーで適用状況を確認 |
GPOとサイトリストを併用すれば、ポップアップ問題を企業全体で一元的に管理できます。
「1台ずつ設定する」という非効率を完全に脱却できる強力な手段です。
次の章では、長期的な視点からIEモードの今後と、将来的なシステム移行について考えます。
IEモードは延命措置にすぎない—将来への備え

ここまでの手順で、Windows 11のIEモードでポップアップが開かない問題はほぼ解決できたはずです。
しかし、ここで終わりではありません。
IEモードはあくまで一時的な延命措置であり、永続的な解決策ではないことを理解しておく必要があります。
Microsoftのサポート期限と今後の見通し
Microsoftは、IEモードのサポートを「少なくとも2029年まで」と公表しています。
一見するとまだ時間があるように思えますが、これは「2029年以降は保証されない」という意味でもあります。
つまり、今後のWindowsアップデートやセキュリティ仕様の変更によって、予期せぬ動作不良が起こる可能性が高まっていくのです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| IEモードのサポート期限 | 少なくとも2029年まで |
| 対象機能 | MSHTML(Trident)エンジン |
| 主なリスク | 非推奨API・ActiveXの完全廃止 |
| 今後の方向性 | Edge(Chromium)への全面移行 |
「今動くから大丈夫」ではなく、「将来動かなくなる前に準備する」ことが、これからの重要なポイントです。
ポップアップを使わない新システムへの移行提案
現代のWebシステムは、ポップアップウィンドウを多用せず、モーダルウィンドウ(画面上に重ねる方式)やタブ管理を採用するのが主流です。
これはスマートフォンやタブレットでも動作するように設計されており、UX(ユーザー体験)やセキュリティの観点でも優れています。
そのため、IEモードやActiveXに依存した仕組みを残したまま運用するのは、リスクを先送りにしている状態と言えます。
システム担当者の方は、次のような方針を検討してみてください。
- ・IE依存の社内システムを段階的にモダナイズ(HTML5+JavaScript化)する。
- ・クラウド対応サービスやSaaS型業務アプリへの移行を検討する。
- ・開発ベンダーに「ポップアップ非依存設計」への改修を相談する。
これらを進めておくことで、将来的なトラブル対応コストを大幅に減らせます。
特に政府や自治体、金融系サイトでは、IEモード対応終了が急速に進むため、早めの動きが重要です。
今は動いても、数年後に突然使えなくなる――このリスクを意識し、少しずつ新しい環境への移行準備を始めましょう。
まとめ:もう迷わない!Windows 11のIEモード対策
ここまで、Windows 11のIEモードでポップアップが開かない問題を徹底的に解説してきました。
最後に、この記事の要点を整理しながら、次に取るべきアクションをまとめておきましょう。
設定の全体像を理解しておくことで、今後同じトラブルに出会っても落ち着いて対応できるようになります。
この記事で学べる3つの要点
まずは、今回の内容を一言でまとめると次の3点に集約されます。
| ポイント | 解説 |
|---|---|
| ① Edgeの設定では解決しない | IEモードは内部で「Internet Explorer(MSHTML)」が動いており、制御はインターネットオプションで行う必要がある。 |
| ② inetcpl.cplで一発起動 | 魔法のコマンド「inetcpl.cpl」を使えば、迷わずインターネットオプションを開ける。 |
| ③ 特定サイトだけ許可するのが安全 | 「プライバシー」タブのホワイトリスト登録が、セキュリティと利便性を両立する最善の方法。 |
EdgeではなくIEの設定を操作する、という構造理解こそが最大の鍵です。
今日からできる安全な運用ルール
最後に、日常業務で役立つ運用のコツを紹介します。
- ・一時的な全解除ではなく、必要なサイトだけホワイトリスト登録する。
- ・定期的に「信頼済みサイト」の設定を見直し、不要な登録を削除する。
- ・社内全体で同じ設定を維持するため、GPOによる統一管理を導入する。
- ・IEモードに依存しない新システムへの移行計画を早めに進める。
これらの習慣をつけておくだけで、再発やセキュリティ事故のリスクを大幅に減らせます。
そして何より、トラブル対応に追われず、本来の業務に集中できるようになります。
IEモードの理解は「延命」ではなく「次へのステップ」。
この記事が、あなたの業務を支え、未来のシステム移行の第一歩となることを願っています。

