Windows 11のログイン画面で、いつものユーザー一覧が突然消えて「他のユーザー」としか出ない――そんな経験はありませんか。
「誰かに設定を変えられた?」「アカウントが消えたのかも…」と焦る方も多いですが、安心してください。
実はこの現象、Windowsのアップデートやセキュリティ設定の変更で一時的に表示ルールが変わっているだけのことがほとんどです。
この記事では、Pro版・Home版それぞれに対応した復旧方法から、特定ユーザーをあえて非表示にする応用設定までを、初心者にも分かりやすく解説します。
わずか数分の設定変更で、あなたのPCを元通りにできる完全ガイドです。
Windows 11で「他のユーザー」が表示されないのはなぜ?

まずは、トラブルの原因を正しく理解しましょう。
「他のユーザー」が表示されない現象は、実はWindows 11の不具合ではなく、設定やアップデートの影響によって一時的にログイン画面の表示ルールが変わっているだけのことが多いです。
ここでは、代表的な原因と「そもそも『他のユーザー』とは何か」という仕組みを整理しておきましょう。
よくある原因4つ(アップデート・ポリシー設定・自動ログイン・セキュリティソフト)
「他のユーザー」が消える主な原因は、以下の4つに分類されます。
| 原因 | 説明 |
|---|---|
| Windows Updateの影響 | 大型アップデートの際に、セキュリティ設定が初期化されることがあります。 |
| グループポリシーの変更 | 「高速ユーザー切り替え」機能が無効になっていると、ログイン画面に他のアカウントが出なくなります。 |
| 自動ログインの副作用 | パスワード入力を省略する設定が、ログイン画面そのものをスキップしてしまうケースがあります。 |
| セキュリティソフトの干渉 | 一部のウイルス対策ソフトが「ユーザー名を隠す」設定を自動適用することがあります。 |
この中でも最も多いのは、Windows Updateによる設定リセットです。
特に、企業PCやPro版ではグループポリシーの影響を受けやすいため、まずは設定の状態を確認することが大切です。
「何もしていないのに表示が消えた」という場合、ほぼ100%が設定リセットによるものです。
データが消えたわけではないので、焦らず順番に確認すれば大丈夫です。
「他のユーザー」とは何を指すのか?仕組みを簡単に解説
Windowsのログイン画面にある「他のユーザー」という項目は、「登録されているアカウント以外でログインするための入り口」です。
つまり、ユーザーリストに名前が出ていなくても、この項目から手動でアカウント名とパスワードを入力すればログインできます。
ただし、家庭で複数人が使うPCの場合、この表示が消えるとアカウントを選択できず、とても不便になります。
そこで次の章では、この「他のユーザー」を再び表示させるための具体的な手順を紹介します。
原因を理解したうえで対処すれば、復旧は意外と簡単です。
【復旧編】ログイン画面からユーザー一覧を復活させる方法

ここからは、実際に「他のユーザー」が表示されない問題を直す手順を紹介します。
Windows 11には「Pro版」と「Home版」があり、使える設定ツールが少し異なります。
どちらの環境でも確実に直せるよう、2つの方法を順に解説していきますね。
方法①:Pro版ならグループポリシーを「未構成」に戻す
Pro、Enterprise、Educationなどの上位エディションでは、「ローカルグループポリシーエディタ」という管理ツールで簡単に修正できます。
難しそうに見えますが、要は「ログイン画面を非表示にしている設定を解除する」だけです。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| ① | Windowsキー+Rを押し、「ファイル名を指定して実行」を開く。 |
| ② | 「gpedit.msc」と入力し、「OK」をクリック。 |
| ③ | 左メニューから「コンピューターの構成」>「管理用テンプレート」>「システム」>「ログオン」へ進む。 |
| ④ | 右側の一覧から「ユーザーの切り替えの入り口を非表示にする」をダブルクリック。 |
| ⑤ | 設定が「有効」になっていたら、「未構成」または「無効」に変更し、「OK」をクリック。 |
その後、パソコンを再起動してみてください。
ログイン画面に他のアカウント一覧が表示されれば、修復成功です。
この操作で9割以上のケースは解決します。
もし「gpedit.mscが見つからない」とエラーが出た場合は、Home版の可能性があります。
その場合は次の方法②を試しましょう。
方法②:Home版ならレジストリで「0」に書き換える
Homeエディションにはポリシーエディタがないため、代わりに「レジストリ」というWindows内部データベースを直接編集します。
慎重に操作すれば安全なので、順番通りに進めてください。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| ① | Windowsキー+Rを押して「regedit」と入力し、Enterキーを押す。 |
| ② | 開いた画面で次のパスをコピーして貼り付ける。 HKEY_LOCAL_MACHINE \SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System |
| ③ | 右側にある「dontdisplaylastusername」と「HideFastUserSwitching」を探す。 |
| ④ | それぞれをダブルクリックし、値を「0」に変更して保存。 |
0は「表示する」、1は「隠す」を意味します。
両方とも「0」にすることで、ユーザー一覧が再びログイン画面に表示されるようになります。
設定が終わったら再起動して、表示が戻っているか確認してみましょう。
もし改善しない場合は、次のH3で紹介するチェックポイントを確認してください。
それでも出ないときのチェックポイント
ここまでの設定をしても改善しない場合、次のような要因が考えられます。
| 原因 | 確認方法 |
|---|---|
| アカウントが無効 | コマンドプロンプトで「net user アカウント名」を入力して確認。 |
| セキュリティソフトによる制御 | 一時的に停止して再起動してみる。 |
| システムファイル破損 | 「sfc /scannow」で修復を試みる。 |
焦らず原因を一つずつ潰していけば、必ず解決できます。
【応用編】特定ユーザーだけ「非表示」にする設定方法

ここからは少し上級者向けの内容です。
「家族のアカウントは見せたいけど、自分の管理者アカウントだけは隠したい」など、特定のユーザーを意図的に非表示にする設定を紹介します。
セキュリティ強化やプライバシー保護の目的でも活用できます。
方法①:「全ユーザー非表示」にして手入力ログインにする
まずは最も強力なセキュリティ設定、「ユーザー名をすべて非表示」にする方法です。
会社のPCやセキュリティ重視の環境では定番の設定ですね。
| 操作手順 | 内容 |
|---|---|
| ① | Windowsキー+Rを押して「regedit」と入力し、レジストリエディタを開く。 |
| ② | 次のパスを入力して移動。 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System |
| ③ | 右側の「dontdisplaylastusername」をダブルクリックし、値を「1」に変更。 |
これで、ログイン画面から全ユーザーの名前が消え、「ユーザー名+パスワード」を手入力する方式に変わります。
第三者にアカウント名を知られないため、セキュリティレベルは非常に高いです。
ただし、ユーザー名を忘れるとログインできなくなるため、事前に控えておくことをおすすめします。
方法②:「SpecialAccounts」で一部ユーザーだけ隠す
次は、より柔軟な方法です。
この設定を使えば、「家族のアカウントは見せるけど自分の裏アカウントだけ非表示」といったカスタム表示ができます。
| 操作手順 | 内容 |
|---|---|
| ① | レジストリエディタを開き、次のパスへ移動。 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon |
| ② | 「Winlogon」を右クリックし、「新規」>「キー」を選択。名前を「SpecialAccounts」にする。 |
| ③ | さらにその中に「UserList」というキーを作成。 |
| ④ | 右側の空欄を右クリックして「新規」>「DWORD(32ビット)値」を作成。 |
| ⑤ | 作成した値の名前を「隠したいユーザー名」とし、データを「0」に設定。 |
0=非表示、1=表示を意味します。
これにより、指定したユーザーだけログイン画面から姿を消します。
非表示にしたアカウントでログインしたいときは、「Ctrl + Alt + Del」を押して手入力モードに切り替えましょう。
裏アカウントを隠すときの鉄板テクニックです。
万が一のときのために、管理者アカウントは必ず1つ残しておくことを忘れないようにしましょう。
【トラブル編】直らない・固まるときの追加対処法

設定を直しても「まだ他のユーザーが表示されない」「選ぶとフリーズする」といった場合、もう少し深掘りが必要です。
ここでは、見落としやすい3つの原因と対処法を順番に紹介します。
アカウントが無効化されていないか確認する方法
ユーザーが表示されない最大の盲点が「アカウントの無効化」です。
Windowsでは、アカウントを削除せずに「休止状態」にしておくことができますが、この状態だとログイン画面にも出てきません。
| 確認方法 | 操作内容 |
|---|---|
| ① | スタートボタンを右クリックして「ターミナル(管理者)」を選ぶ。 |
| ② | 以下のコマンドを入力。 net user ユーザー名 |
| ③ | 「アカウント有効」の欄が「No」なら無効化されています。 |
| ④ | 次のコマンドで再有効化します。 net user ユーザー名 /active:yes |
コマンドを実行したら一度再起動し、ログイン画面にユーザー名が戻るか確認しましょう。
「アカウント無効」が原因の場合、この手順で即復活します。
ユーザープロファイル破損時の対処(新規アカウント移行)
設定を変更しても固まる場合、ユーザープロファイル(個人設定データ)が壊れている可能性があります。
この場合は、新しいアカウントを作ってデータを移す方法が最も安全です。
| 手順 | 説明 |
|---|---|
| ① | セーフモードでWindowsを起動。 |
| ② | 「設定」>「アカウント」>「家族とその他のユーザー」から新規アカウントを作成。 |
| ③ | 古いアカウントのフォルダ(C:\Users\古い名前)から必要なデータをコピー。 |
| ④ | 新しいアカウントで正常にログインできるか確認。 |
破損プロファイルは修復が難しいため、再作成が一番確実です。
Microsoftアカウント名の落とし穴
Microsoftアカウントを使っている場合、画面に表示される名前と、システムで認識されている「本当のアカウント名」が異なることがあります。
このズレが原因で、レジストリ設定が効かないケースがあります。
| 確認方法 | 内容 |
|---|---|
| ① | エクスプローラーを開き、「C:\Users」を開く。 |
| ② | そこにあるフォルダ名(例:taro_)が、システム上の本当のユーザー名です。 |
| ③ | レジストリ編集時はこの「フォルダ名」を使う。 |
つまり、「表示名:Taro Yamada」「システム名:taro_」のように違う場合、レジストリでは後者を指定しなければ効果が出ません。
少し紛らわしいですが、ここを理解しておくと次回から迷うことはありません。
【比較表】目的別おすすめ設定まとめ

ここまで紹介してきた方法を整理し、自分の目的に合わせて最適な設定を選べるようにまとめました。
「どの方法が簡単で安全か」「どんな効果があるか」を比較しながら確認してみましょう。
設定方法別の難易度・効果比較表
まずは、グループポリシー・レジストリ・netplwizの3つの方法を比較した表です。
| 設定方法 | 主な目的 | 難易度 | Home版対応 | ここがポイント! |
|---|---|---|---|---|
| グループポリシー(gpedit) | 機能の制御・一括管理 | 中 | ×(Pro版以上) | システム全体に影響。企業PCでは標準的。 |
| レジストリ編集(regedit) | 強制的な変更や微調整 | 高 | ◯ | Home版ユーザーの救世主。細かい制御が可能。 |
| netplwiz | 自動ログインの設定 | 低 | ◯ | 簡単操作だが、ログイン画面自体を飛ばしてしまうことも。 |
迷ったら「レジストリ編集」から試すのが最も汎用的です。
症状別トラブルシューティング早見表
次に、症状ごとに「どの設定を見直すべきか」が一目でわかる表を用意しました。
| 症状 | 主な原因 | 推奨される解決策 |
|---|---|---|
| 全員のユーザーが消えた | 高速ユーザー切り替えが無効 | レジストリの「HideFastUserSwitching」を0にする |
| 一部のユーザーだけ消えた | SpecialAccounts設定・無効化状態 | UserListの値を確認、または「net user」で再有効化 |
| 勝手に自動ログインしてしまう | netplwizの設定 | 「ユーザーはこのコンピューターを使うために〜」にチェックを戻す |
| 名前が表示されない | プライバシー設定の影響 | 「dontdisplaylastusername」を0に設定 |
一見複雑に見えますが、どの症状も「0に戻す」ことで元通りになるケースがほとんどです。
最後に、設定を変更する際のチェックポイントを簡単に整理しておきます。
- 変更前に現在の設定値をメモしておく。
- 再起動後に反映されることが多いため、必ず再起動する。
- 操作後に異常が出た場合は「セーフモード」で戻す。
焦らず丁寧に設定を確認すれば、トラブルは確実に解決できます。
まとめ:Windows 11のログイン画面は自由自在にカスタマイズできる
ここまで読んでくださった方、本当にお疲れさまでした。
「他のユーザーが表示されない」という問題は、一見深刻そうに見えても、実際は設定のリセットや一時的な変更によるものがほとんどです。
つまり、仕組みさえ理解していれば、誰でも簡単に直すことができます。
| チェックリスト | 確認すべきポイント |
|---|---|
| ① | 全員消えたとき:HideFastUserSwitchingを「0」に戻す |
| ② | 特定の人だけ消えたとき:SpecialAccountsの設定を見直す |
| ③ | 名前が非表示のとき:dontdisplaylastusernameを「0」に戻す |
| ④ | アカウントが無効化されていないか「net user」で確認 |
上記のどれか一つを修正するだけで、ほとんどのトラブルは解決します。
また、意図的にアカウントを非表示にする「SpecialAccounts」設定を使えば、セキュリティを高めることもできます。
家族で共有するPCなら見やすく、仕事用PCなら安全に。自分の使い方に合わせて調整できるのがWindows 11の魅力です。
ログイン画面は、まさにPCの玄関口。
ここを自分好みに整えることで、使い勝手も安心感も格段にアップします。
もし再発しても、この記事の手順を順番に確認すれば、すぐに元の状態に戻せます。
あなたのWindowsが、これからも快適で安全に動作し続けますように。

