「印刷ボタンを押したのに紙が出てこない…」「なぜか『名前を付けて保存』が出てくる…」そんな経験はありませんか。
Windows 11では、ちょっとした設定のズレで「印刷=PDF保存」に切り替わってしまうことがあります。
でも安心してください。これは故障ではなく、設定を数クリック直すだけで解決できる問題です。
この記事では、印刷しようとすると保存になる現象の原因と、正しい解除方法をわかりやすく解説します。
パソコン初心者でもすぐ実践できるように、画像なしでも迷わない手順でまとめています。
印刷をスムーズに戻して、快適な作業環境を取り戻しましょう。
Windows 11で「印刷しようとすると保存になる」とは?

この章では、Windows 11で印刷ボタンを押したときに「名前を付けて保存」というウィンドウが出てしまう現象について、まず全体像を整理します。
突然紙が出てこなくなったとき、多くの人が「プリンターが壊れたのでは?」と不安になりますよね。
でも実は、それは設定上のちょっとした勘違いから起こっているだけなんです。
まず症状を整理しよう
「WordやExcelで印刷を選ぶと、いつもの印刷画面ではなく『名前を付けて保存』が出てくる」というのが典型的な症状です。
しかも、どのアプリでも同じように保存ダイアログが表示される場合、これはプリンターが壊れたわけではありません。
Windowsの設定がPDF出力に切り替わっている可能性が非常に高いんです。
この現象は、プリンターの電源や接続の問題とは無関係で、パソコンの中の「既定プリンター設定」が原因で起こることがほとんどです。
| 現象 | 原因の可能性 |
|---|---|
| 印刷ボタンを押すと「名前を付けて保存」が出る | 既定のプリンターが「Microsoft Print to PDF」になっている |
| どのアプリでも同じ症状が出る | Windowsの自動プリンター管理機能がオンになっている |
| ブラウザだけで保存画面が出る | ChromeやEdgeが「PDF保存」を記憶している |
実は壊れていない!この現象の正体
焦る気持ちはわかりますが、このトラブルはプリンターやPCの故障ではありません。
Windows 11は、便利な「Microsoft Print to PDF」という機能を標準で搭載しています。
これは、紙に印刷せず、文書をPDFファイルとして保存できる機能で、あらゆるアプリで「印刷」→「PDF作成」が簡単にできる仕組みです。
ところが、このPDF保存機能が自動的に既定のプリンターとして設定されてしまうと、印刷しようとしても保存ウィンドウが出るようになります。
つまり、Windowsが「紙に印刷したい」ではなく「PDFに保存したい」と勘違いしている状態なんですね。
設定を少し直すだけで、この現象はすぐに解消できます。
次の章では、なぜこのような誤作動が起こるのか、3つの原因を詳しく解説します。
原因は3つ!なぜ「名前を付けて保存」が出るのか

この章では、Windows 11で印刷しようとしたときに「名前を付けて保存」ウィンドウが出てしまう原因を、3つの観点から整理します。
実は、この現象のほとんどはWindowsの設定やアプリの記憶機能が関係しています。
ひとつずつ原因を知っておくことで、再発を防ぐことができるようになります。
原因1:「既定のプリンターをWindowsで管理する」がオン
まず最も多いのが、この設定が原因のケースです。
Windows 11には「既定のプリンターをWindowsで管理する」という項目があり、オンにしていると最後に使ったプリンターを自動的に既定に変更します。
この機能が便利なのは、オフィスと自宅など複数のプリンターを使い分けるときです。
ところが、「Microsoft Print to PDF」もプリンターの一種として扱われるため、一度でもPDF保存をすると、Windowsが「これを既定にしよう」と誤認してしまうんです。
結果として、次に紙へ印刷しようとしても、システムが「前回もPDF出力でしたね」と判断して、「名前を付けて保存」画面を開いてしまいます。
| 設定項目 | 状態 | 結果 |
|---|---|---|
| 既定のプリンターをWindowsで管理する | オン | 最後に使ったPDF保存が既定に |
| 既定のプリンターをWindowsで管理する | オフ | 常に指定したプリンターを使用 |
原因2:「Microsoft Print to PDF」が既定になっている
2つ目は、そもそも既定プリンターが「Microsoft Print to PDF」に固定されてしまっているパターンです。
Windows Updateやアプリのインストールを行った直後に、知らないうちに設定が変わってしまうことがあります。
この状態になると、どのアプリで印刷しても必ず「名前を付けて保存」が呼び出されてしまいます。
特に、アップデート直後に印刷できなくなった場合は、この設定が原因である可能性が非常に高いです。
| 状況 | 考えられる原因 |
|---|---|
| すべてのアプリで保存画面が出る | 既定のプリンターが「Microsoft Print to PDF」に設定されている |
| アップデート後に突然発生 | Windows Updateによる設定リセット |
原因3:ブラウザが「PDF保存」を記憶している
最後は、ブラウザ側の設定が原因の場合です。
Google ChromeやMicrosoft Edgeには「送信先(またはプリンター)」の設定を記憶する機能があります。
一度でもPDFとして保存を実行すると、ブラウザが「次もこの設定を使う」と記憶してしまうんです。
すると、Windowsの既定プリンターを正しく設定していても、ブラウザ内では「PDFとして保存」が優先され、結果として「名前を付けて保存」が出てしまいます。
この症状の特徴は、メモ帳やWordでは印刷できるのに、ブラウザだけ保存になるという点です。
| 発生アプリ | 原因の可能性 |
|---|---|
| Chromeだけで保存になる | Chromeの「送信先」がPDF保存に固定されている |
| Edgeだけで保存になる | Edgeの「プリンター」設定がPDFに記憶されている |
これら3つの原因を理解すれば、次の章で紹介する解決手順がぐっと分かりやすくなります。
次のステップでは、この「PDF化された印刷設定」を正しく解除する手順を、順を追って解説します。
【最速解決】印刷をPDF保存から解除する手順(Windows全体設定)

ここからは、実際にWindows 11の設定を変更して「印刷が保存になる」状態を解除する手順を説明します。
やることはシンプルで、「Windowsの自動プリンター管理をオフ」にして、「使いたいプリンターを手動で既定に設定」するだけです。
初めてでも安心して進められるように、1ステップずつ画像なしでもわかる言葉で整理しました。
ステップ1:「設定」アプリを開く
まずはプリンター設定を操作できる「設定」アプリを開きましょう。
画面左下のスタートボタン(Windowsのロゴ)をクリックして「設定」(歯車アイコン)を選びます。
ショートカットなら、キーボードのWindowsキー + Iキーで一発起動できます。
| 操作方法 | 手順 |
|---|---|
| マウス操作 | スタート → 設定(歯車アイコン) |
| ショートカット | Windowsキー + Iキー |
ステップ2:「Bluetoothとデバイス」→「プリンターとスキャナー」へ
設定アプリが開いたら、左側のメニューを見てください。
「Bluetoothとデバイス」をクリックし、その中にある「プリンターとスキャナー」を選びます。
ここに今PCで使えるプリンター一覧が表示されます。
ステップ3:「既定のプリンターをWindowsで管理する」をオフ
画面を下にスクロールすると「プリンターの設定」というセクションが出てきます。
そこにある「既定のプリンターをWindowsで管理する」という項目を見つけましょう。
このスイッチがオン(青色)になっていたら、クリックしてオフ(灰色)にします。
この操作が最重要ポイントです。
これで、Windowsが勝手に「最後に使ったプリンター(PDF保存など)」を既定に変更する動作を止めることができます。
| 状態 | 動作の違い |
|---|---|
| オン(青) | 最後に使ったプリンターを自動的に既定にする |
| オフ(灰) | ユーザーが指定したプリンターを固定する |
ステップ4:使いたいプリンターを「既定として設定」
続いて、印刷に使いたい物理プリンターを選びます。
プリンター一覧の中から「Canon」「EPSON」「Brother」「HP」など、メーカー名のついたものをクリックしてください。
その中にある「既定として設定」ボタンを押すと、プリンター名の横に「既定」と表示されます。
もしこのボタンが表示されない場合は、ステップ3の設定がまだオンのままなので、再確認してください。
また、「Microsoft Print to PDF」や「Fax」「XPS Document Writer」は選ばないように注意しましょう。
| 項目 | 設定すべき内容 |
|---|---|
| 選ぶプリンター | メーカー名のある物理プリンター |
| 選んではいけないもの | Microsoft Print to PDF / Fax / XPS Document Writer |
ステップ5:印刷テストで確認する
設定が終わったら、実際に印刷が正しく動作するか確認しましょう。
スタートメニューから「メモ帳」を開き、何か適当な文字を入力します。
ファイル → 印刷(または Ctrl + P)を選択し、プリンター名を確認します。
さきほど設定したプリンターが選ばれていれば成功です。
「Microsoft Print to PDF」になっていなければ、もう「名前を付けて保存」は表示されません。
ここまでの設定で、Windows全体の印刷が正しく紙出力に戻ります。
次の章では、ブラウザ(Chrome・Edge)だけで同じ症状が出る場合の直し方を紹介します。
ブラウザ(Chrome・Edge)で保存になるときの解除法

Windowsの設定を直しても、「Chromeだけ保存になる」「Edgeだけ名前を付けて保存が出る」というケースがあります。
これは、ブラウザ自身が「前回PDFとして保存した」という履歴を記憶してしまっているのが原因です。
この章では、Google ChromeとMicrosoft Edgeでの解除方法をそれぞれ解説します。
Google Chromeで「送信先」を正しく戻す
Chromeでは、印刷時に「送信先」という項目があり、そこがPDF保存のままになっていることがあります。
以下の手順で簡単に元に戻せます。
- 印刷したいページを開いた状態で、キーボードのCtrl + Pを押します。
- 右側に表示される印刷プレビューの「送信先」を確認します。
- 「PDFとして保存」と表示されていたら、横のドロップダウンメニュー(▼)をクリックします。
- 一覧から使いたい物理プリンター(例:Canon、EPSONなど)を選びます。
- 選択後、そのままテスト印刷を1回実行します。
これでChromeは最後に使ったプリンター設定を記憶し、次回から自動的にそのプリンターを使うようになります。
つまり、一度直して印刷をすれば、次からは勝手にPDF保存にならなくなるんです。
| 設定項目 | 修正すべき内容 |
|---|---|
| 送信先 | 「PDFとして保存」→ 物理プリンター名 |
| 保存操作後の状態 | 再度印刷時に同じプリンターが自動選択される |
Microsoft Edgeで「プリンター」を再設定する
Microsoft Edgeでも同じ現象が起きますが、設定名が少し違うだけで操作はほぼ同じです。
こちらも数ステップで直せます。
- 印刷したいページを開いた状態で、キーボードのCtrl + Pを押します。
- 印刷プレビュー画面の左上にある「プリンター」を確認します。
- 「PDFとして保存」と表示されていたら、横のメニュー(▼)から物理プリンターを選択します。
- プリンター名が正しく切り替わったら、テスト印刷を実行します。
EdgeもChromeと同様に、最後に使用したプリンターを記憶します。
一度設定を戻せば、次回からは保存画面が出ることはありません。
| アプリ | 設定名 | 変更内容 |
|---|---|---|
| Google Chrome | 送信先 | PDF → 物理プリンター |
| Microsoft Edge | プリンター | PDF → 物理プリンター |
もしWordやメモ帳では印刷できるのにブラウザだけ直らない場合、99%この設定が原因です。
次の章では、ここまで試しても改善しないときに試す「最終トラブルシューティング」を紹介します。
何をしても直らないときの追加対処法

ここまでの手順をすべて試しても「まだ印刷が保存になる」「プリンターが反応しない」という場合は、より根本的なトラブルが起きているかもしれません。
この章では、そんなときに試してほしい2つの追加対処法を紹介します。
対処法1:プリンタードライバーを再インストール
プリンタードライバーは、Windowsとプリンターをつなぐための専用ソフトウェアです。
これが破損したり古くなったりすると、設定が正しく反映されなくなり、印刷命令がPDF保存に流れてしまうことがあります。
次の手順でドライバーを入れ直しましょう。
- 「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「プリンターとスキャナー」を開きます。
- 問題のあるプリンターをクリックし、「削除」を選びます。
- プリンターが一覧から消えたら、メーカー公式サイト(Canon・EPSON・Brother・HPなど)へアクセスします。
- お使いのプリンターの型番を検索して、最新のWindows 11用ドライバーをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを実行し、案内に従ってインストールを完了します。
- インストール後にPCを再起動します。
再起動後にプリンターが正しく認識され、「既定」と表示されていれば成功です。
| 手順 | 目的 |
|---|---|
| 古いドライバー削除 | 不具合をリセット |
| 新しいドライバーインストール | 最新の動作環境に更新 |
| 再起動 | 設定を確実に反映 |
対処法2:「コントロールパネル」から設定し直す
Windows 11の「設定」アプリで直らない場合は、古い「コントロールパネル」から操作すると解決することがあります。
Windows 10以前の仕組みを引き継いでいるため、内部的な設定が上書きされやすいんです。
- タスクバーの検索ボックスで「コントロールパネル」と入力して開きます。
- 「ハードウェアとサウンド」→「デバイスとプリンターの表示」をクリックします。
- プリンターの一覧から、使いたいプリンターのアイコンを右クリックします。
- 「通常使うプリンターに設定」を選びます。
- アイコンに緑色のチェックマークが付いたら設定完了です。
もし「通常使うプリンターに設定」が表示されない場合は、「既定のプリンターをWindowsで管理する」が再びオンになっている可能性があります。
その場合は、もう一度「設定」アプリでオフにしてから、再度この操作を行ってみてください。
| トラブル状況 | 試す操作 |
|---|---|
| 設定を変えても直らない | コントロールパネルから既定を再設定 |
| プリンターが表示されない | ドライバー再インストール後に確認 |
ここまで試しても直らない場合は、Windows Updateの影響を受けている可能性があります。
時間をおいて再起動し、もう一度印刷テストを行ってみてください。
次の章では、なぜWindowsが「PDF保存」を優先してしまうのか、その設計思想を少しだけのぞいてみましょう。
知っておこう!WindowsがPDF保存を優先する理由

「どうしてWindowsは、紙ではなくPDFで保存しようとするの?」と思った方も多いはずです。
実はこれ、Windowsが「印刷=紙」ではなく「印刷=デジタル文書化」という時代の変化を反映しているためなんです。
この章では、少し視点を変えて、その背景にある設計思想を見てみましょう。
「印刷=紙」から「印刷=デジタル」への変化
以前の印刷といえば、プリンターで紙に出すのが当たり前でした。
しかし今は、契約書や請求書、レポートなどがすべてPDFでやり取りされる時代です。
PDF(Portable Document Format)は、どんなデバイスでもレイアウトが崩れにくく、電子署名にも対応しています。
そのため、多くの企業や官公庁が公式文書をPDFで保存・提出することを標準としています。
Windows 10以降に標準搭載された「Microsoft Print to PDF」は、まさにこの流れに合わせた機能です。
特別なソフトを入れなくても、印刷操作からすぐにPDFを作れるようになったのです。
| 時代 | 印刷の目的 |
|---|---|
| 以前 | 紙に出力して共有 |
| 現在 | PDFに保存してデジタル共有 |
つまり、Windowsは時代に合わせて「デジタル印刷」を標準にしようとしているわけです。
便利すぎる機能が引き起こす「おせっかい」現象
「既定のプリンターをWindowsで管理する」機能は、一見とても便利に見えます。
自宅・職場・PDF保存を自動で切り替えてくれるように設計されています。
しかし、頻繁にPDF保存を使う人ほど、Windowsが「じゃあ次もPDFで」と判断してしまい、思わぬトラブルにつながります。
この設計思想は、ユーザーの行動を「予測して助ける」というマイクロソフトの発想から来ています。
ただし、その“おせっかい”が裏目に出てしまうことも多いんですね。
| 機能 | 本来の目的 | 実際の影響 |
|---|---|---|
| 既定のプリンターをWindowsで管理する | 最後に使ったプリンターを自動選択 | PDF保存が既定になってしまう |
| Microsoft Print to PDF | 紙を使わずデジタル保存 | 紙印刷ができなくなると勘違いされやすい |
このように、Windowsの「PDF保存優先」は技術的な進化の結果であり、バグではありません。
トラブルではなく、仕様の副作用と理解すれば、対処もしやすくなります。
次の章では、ここまでの内容をまとめて、もう一度スムーズに印刷できるようにおさらいしていきましょう。
まとめ:設定を見直せば快適な印刷環境が戻る
ここまで、Windows 11で「印刷すると保存になる」問題の原因と解決方法を順を追って解説してきました。
最後に、もう一度ポイントを整理しておきましょう。
- 原因の大半は「既定のプリンター設定」にある
- 「既定のプリンターをWindowsで管理する」がオンだと、PDF保存が自動で選ばれる
- 設定アプリでこの機能をオフにし、普段使うプリンターを手動で「既定」に設定する
- ブラウザだけ保存になる場合は、ChromeやEdgeの「送信先(プリンター)」設定を直す
- それでも直らない場合は、ドライバー再インストールやコントロールパネルでの再設定を試す
つまり、「印刷が保存になる」トラブルは、設定の誤認識を正せば誰でも自力で直せるということです。
| 問題のタイプ | 最適な対処法 |
|---|---|
| すべてのアプリで保存になる | 既定のプリンターを変更・自動管理をオフ |
| ブラウザだけ保存になる | Chrome・Edgeで送信先を再設定 |
| 設定を直しても動かない | ドライバー再インストール or コントロールパネル操作 |
もしまた同じ現象が起きても、この記事の手順を見返せばすぐに元に戻せます。
Windowsの便利機能は時に混乱を招くこともありますが、その仕組みを理解すれば、むしろ快適な印刷環境を保つための味方になります。
今日からもう「名前を付けて保存」に悩まされることはありません。
設定を整えて、スムーズでストレスのない印刷生活を取り戻しましょう。

